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2026/08/20

2025年1月1日より、通達第71/2024/TT-BTCが正式に施行され、協同組合および協同組合連合会の会計制度を定めた通達第24/2017/TT-BTCに代わって適用されています。これは、過去約10年間で最も大きな協同組合会計制度の改正となります。
現在、多くの農業協同組合では、通常どおり事業を運営し、生産活動も順調であるにもかかわらず、会計書類が監査や検査を通過できないという課題が見られます。その原因は会計担当者の能力不足ではなく、通達第71には協同組合特有の会計要件が定められており、一般的な会計ソフトや従来の会計業務フローでは十分に対応できないためです。
通達第71/2024/TT-BTCを誤って適用した場合、または十分に対応していない場合、協同組合は税務当局から会計帳簿の修正を求められ、追徴課税や会計関連法令に基づく行政処分を受ける可能性があります。特に、銀行融資の申請や政府支援プロジェクトへの参加を予定している協同組合では、適正な会計書類の整備が審査通過の重要な条件となります。
本記事は、ベトナム全国で350以上の農業協同組合を支援してきたソリマチ・ベトナムが、こうした課題を解決するために作成しました。通達第71で何が変わったのか、何を具体的に対応すべきか、そして無駄な試行錯誤をすることなく、最初から適切に制度へ対応する方法を分かりやすく解説します。
通達第71/2024/TT-BTCは、2024年10月31日に財務省が公布したもので、協同組合および協同組合連合会の会計制度を定めています。本通達は、2023年協同組合法および関連する現行法令に基づいて策定されています。
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内容 |
通達第24/2017号(旧制度) |
通達第71/2024号(新制度) |
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勘定科目体系 |
従来の協同組合向け勘定科目を適用 |
2023年協同組合法および最新の会計基準に合わせて勘定科目を更新・追加 |
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組合員の出資金 |
一般的な指導のみ |
組合員ごとの出資約束および出資金の認識・管理方法を詳細に規定 |
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剰余金の配分 |
協同組合向けの具体的な規定なし |
各種基金への配分割合および組合員への分配方法を明確化 |
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協同組合基金 |
生産開発基金、準備基金 |
生産・事業開発基金を新たに追加し、各基金の利用目的を明確化 |
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財務報告書様式 |
通達第24号の様式を使用 |
通達第71号の付録に基づき、すべての様式を更新 |
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税務申告 |
税務申告は別途ガイドラインに従って作成 |
税務当局の最新様式に対応した税務申告書作成方法を統合 |
現在使用している会計ソフトウェアが通達第71/2024/TT-BTCに対応していない場合、または通達第24/2017/TT-BTCの勘定科目体系を引き続き使用している場合は、2025年1月1日以降に作成したすべての財務諸表について内容を確認し、必要に応じて修正する必要があります。これは優先的に対応すべき重要事項です。
通達第71/2024/TT-BTCでは、協同組合および協同組合連合会向けの専用勘定科目体系が定められており、一般企業の勘定科目体系とは異なる点が数多くあります。以下は、農業協同組合(HTX)の会計担当者が特に理解しておくべき主な勘定科目です。
協同組合特有の勘定科目
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411 |
資本(組合員出資金) |
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412 |
資産再評価差額 |
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414 |
開発投資基金 |
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415 |
財務準備基金 |
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416 |
生産・事業開発基金(新設) |
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421 |
未処分税引後利益(未配分剰余金) |
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338 |
その他の未払金・預り金(組合員へ配分すべき剰余金を含む) |
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352 |
引当金(組合員への内部貸付に関する引当を含む) |
💡覚えておきたい重要ポイント
勘定科目416「生産・事業開発基金」は、通達第71/2024/TT-BTCで新たに追加された勘定科目であり、通達第24/2017/TT-BTCには存在しません。協同組合は、この基金を他の基金とは区分して管理し、2023年協同組合法に定められた目的に従って適切に記録・管理することが義務付けられています。
通達第71では、協同組合が作成・保管しなければならない会計証憑を定めています。これらの証憑は会計業務全体の基盤となるものであり、たとえ数値が正しくても、所定の様式による証憑がなければ法的に有効とは認められません。
現金・銀行取引に関する証憑
協同組合特有の証憑
すぐ確認すべきチェックリスト
組合員出資金は、協同組合特有の取引であり、一般企業には存在しない会計処理です。通達第71では、出資金の認識・管理方法に加え、組合員が脱退した際の出資金返還などの特殊なケースについても、より明確な会計処理方法が定められています。
以下の内容を明記します。
提出者、出納担当者、会計担当者の署名が必要です。
借方:勘定科目111(現金)
または 借方:勘定科目112(銀行預金)
貸方:勘定科目411(資本〔組合員出資金〕)
※組合員ごとに補助科目で管理します。
勘定科目411の管理台帳には、各組合員について以下の内容を記録します。
この台帳は、組合員総会や行政機関による監査・検査の際に提出が求められる必須資料です。
協同組合は、各組合員に対して出資証明書を発行する義務があります。証明書の内容は、会計帳簿の記録と一致していなければなりません。
このケースでは、出資された資産を会計処理する前に評価を行う必要があるため、より慎重な対応が求められます。
通達第71では、資産評価に関する議事録を作成し、監査委員会または理事会の少なくとも3名が署名することを義務付けています。
借方:該当する資産勘定
(例:勘定科目211「有形固定資産」)
貸方:勘定科目411(資本〔組合員出資金〕)
※資産評価議事録に記載された評価額に基づいて計上します。
多くの協同組合の会計担当者は、現物出資について、資産評価議事録を作成せず、組合員が申告した金額をそのまま計上しています。これは通達第71/2024/TT-BTCに明確に違反する処理であり、税務調査や監査の際に修正を求められる可能性があります。
剰余金の配分は、協同組合会計と一般企業会計を最も大きく区別する特徴の一つです。企業では通常、利益を出資比率に応じて配当しますが、協同組合では協同組合の原則に基づき、組合員の出資額だけでなく、組合のサービス利用実績も考慮して剰余金を配分します。
通達第71/2024/TT-BTCでは、決算後の協同組合の剰余金は、以下の優先順位に従って配分することが定められています。
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順位 |
配分項目 |
最低配分割合 |
備考 |
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1 |
前年度繰越損失の補填(該当する場合) |
実際の損失額に応じる |
最優先 |
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2 |
法人所得税(納税義務がある場合) |
税法の規定による |
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3 |
開発投資基金(勘定科目414)への積立 |
20%以上 |
2023年協同組合法により義務付け |
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4 |
生産・事業開発基金(勘定科目416)への積立 |
組合員総会で決定 |
通達第71号で新設された勘定科目 |
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5 |
財務準備基金(勘定科目415)への積立 |
5%以上 |
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6 |
組合員のサービス利用実績に応じた剰余金の配分 |
残額(配分割合は組合員総会で決定) |
協同組合特有の制度であり、一般企業とは異なる |
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7 |
組合員の出資額に応じた剰余金の配分 |
ステップ6実施後の残額 |
ステップ1:当期剰余金を勘定科目421へ振り替える
借方:勘定科目911(経営成績の確定)/貸方:勘定科目421(未処分税引後利益)
ステップ2:各種基金へ積み立てる (組合員総会の決議に基づく)
借方:勘定科目421/貸方:勘定科目414(開発投資基金)
借方:勘定科目421/貸方:勘定科目415(財務準備基金)
借方:勘定科目421/貸方:勘定科目416(生産・事業開発基金)
ステップ3:組合員へ配分する剰余金を計上する
借方:勘定科目421/貸方:勘定科目338(組合員ごとに管理)
ステップ4:組合員へ実際に支払う
借方:勘定科目338/貸方:勘定科目111(現金)
または 貸方:勘定科目112(銀行預金)
「WACAを導入する前は、年末の剰余金配分のたびに、手計算と照合作業で丸一週間かかっていました。一つでも数字を間違えると最初からやり直しです。今では、組合員総会の決議内容に基づいてシステムが自動計算してくれるので、会計担当者は必要なデータを入力するだけで済みます。」/Dong Thap省の農業協同組合 会計担当者(WACA利用者)
通達第71では、協同組合が作成すべき4種類の必須財務諸表を定めています。これらはすべて通達の付録に規定された専用様式を使用する必要があり、一般企業向けの様式は使用できません。
年次財務諸表の提出期限
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報告書 |
提出先 |
提出期限 |
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年次財務諸表 |
所轄税務当局 |
翌年3月30日まで |
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年次財務諸表 |
協同組合同盟(上位機関) |
翌年3月30日まで |
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年次財務諸表 |
事業登録機関 |
翌年4月30日まで |
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年次財務決算報告書 |
組合員総会(定時総会) |
組合員総会の開催前まで |
ソリマチベトナムは、300以上の農業協同組合によるWACA導入を支援する中で、通達第71/2024/TT-BTCへの移行時に特に多く見られる5つの会計上のミスを整理しました。
最も多いミスです。会計ソフトが更新されておらず、旧勘定科目で仕訳を続けているため、作成された財務諸表が通達第71号の様式と一致しません。
→ 対応策:2025年度の開始時点で勘定科目体系を通達第71号へ更新します。
従来の運用方法のまま、この基金を勘定科目414にまとめて処理している協同組合が少なくありません。しかし、勘定科目416は通達第71号で新設された独立した勘定科目であり、使用目的も個別に定められています。
→ 対応策:勘定科目416を新たに設定し、対象となる残高を適切に振り替えます。
組合員総会の決議書がないまま、会計担当者が剰余金を計算・仕訳してしまうケースがあります。税務調査では、この決議書の提示を求められることがあります。
→ 対応策:毎年の組合員総会議事録・決議書を適切に保管してください。
勘定科目411の管理台帳と、組合員へ発行した出資証明書の金額が一致しないケースです。記録時期の違いや、出資額の変更が適時反映されていないことが主な原因です。
→ 対応策:少なくとも3か月に1回、定期的に照合を行います。
企業向け会計ソフトを利用し、通達第200号の様式で財務諸表を出力している協同組合があります。しかし、これらは通達第71号付録の様式ではないため、税務当局や事業登録機関では受理されません。
→ 対応策: 協同組合専用の財務諸表様式に対応した会計ソフトを使用してください。
通達第71/2024/TT-BTCを正しく理解することは、制度対応の第一歩です。しかし実際には、協同組合の会計担当者は、帳簿管理、税務申告、債権債務の照合、会計証憑の作成など、多くの業務を同時に担当しています。そのため、協同組合特有の取引ごとに必要な会計処理をすべて正確に覚えておくことは容易ではありません。
こうした課題を解決するために、ソリマチベトナムはWACAを開発しました。WACAは、一般企業向け会計ソフトに協同組合向け機能を追加したものではなく、ベトナムの協同組合向けにゼロから設計された専用会計システムです。
WACAが協同組合会計の課題をどのように解決するか
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業務内容 |
手作業・Excelの場合 |
WACAを利用する場合 |
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通達第71号対応の勘定科目体系 |
✗ 手動で更新する必要がある |
✓ 標準搭載され、自動で更新 |
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組合員ごとの出資金管理 |
✗ Excel管理のため入力ミスが発生しやすい |
✓ 専用モジュールで自動管理 |
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剰余金配分の計算 |
✗ 配分割合ごとに手計算が必要でミスが起こりやすい |
✓ 組合員総会の決議内容を入力するだけで自動計算 |
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通達第71号の財務諸表様式 |
✗ 通達付録を参考に手作成する必要がある |
✓ 通達第71号付録の正式様式でそのまま出力 |
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税務申告書の作成 |
✗ 税務ソフトへ別途データ入力が必要 |
✓ 税務当局指定様式で申告データを出力 |
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協同組合基金(414・415・416)の管理 |
✗ 基金を誤ってまとめて管理しやすい |
✓ 各基金を独立して明確に管理 |
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組合員総会向け財務報告書の作成 |
約3~5日かかる |
✓ 数時間で正式様式の報告書を作成可能 |
ソリマチベトナムが開発したWACAは、協同組合向けに専用設計された会計ソフトウェアです。通達第71/2024/TT-BTCに準拠した勘定科目体系および財務諸表様式を標準搭載するとともに、組合員出資金の管理、剰余金の配分、各種協同組合基金の管理など、協同組合特有の会計業務にも対応しています。
また、FaceFarmおよび販売管理ソフトウェアHanbaiと連携することで、協同組合向けの総合的な管理システムを構築できます。